年賀状が繋ぐ旧友との輪

私は毎年、自分に届く年賀状をとても楽しみにしています。

近年、携帯電話などのメールが普及したことにより、年賀状もメールで済ませてしまうという人も増えてきました。しかし、機械が入力した文字よりも手書きの文字の方が誰しも心あたたまると思います。文通などの手書きの手紙を書く機会が少なくなった今、人と人との本当の気持ちも伝わりにくくなっていると感じます。年に一度の年賀状は、人々が忘れかけている心のこもった文章を書く良い機会だと思っています。

私は小学校の頃に一度転校をしました。距離的にはそんなに遠くへは引っ越していないのですが、仲の良かった友人と遊ぶためには親に車で送り迎えしてもらわないといけませんでした。当時は友人との連絡手段も電話か手紙しかなく、いつしか仲の良かった友人とも会うことはなくなってしまいました。

それからもう18年余りが経ちます。連絡の取れる当時の友人たちはほとんどいなくなりましたが、残った友人とたった一つ繋がっているのが年に一度の「年賀状」です。
お互いだいぶ長い間会っていないので、脳裏に浮かぶのは当時のままの友人の姿です。今はどんな大人になっているのか、どのような学校に通ってどのような職業について、今はどんな環境で過ごしているのかなと色々聞きたいことはたくさんあります。自分の状況を一言二言メッセージとしてお互い年賀状に書き込むことで、たとえ会話やメールなどができなくても近況がよくわかります。それと、元気でやっているかが友人として一番心配なので、毎年年賀状が届くとすごく安心した気持ちになれます。
時折、様々な悩み事や辛かったことなども書かれていることがあります。自分自身も同じように苦しい出来事などがあると、それでも友人たちは苦しいのに頑張っているのだからと自分に言い聞かせ、また1年間気合いを入れて前進しなくてはという気持ちにもなれます。

友人や遠方の人たちだけでなく、身近な同じ職場の方々や自分の周りにいて下さる方々にもちゃんと年賀状を出しています。普段なかなか言葉では言えない感謝の気持ちなどを伝えることができます。また、その方々たちにとって自分はどのような存在なのかなどを文章によって知ることもできます。気持ちのこもった言葉を頂くと、本当に嬉しくなります。

昔に比べて、近所の方や周りの方と”あいさつ”をしなくなっている人が増えているという話を聞くと、いつも残念に思います。年賀状も大切な新年のあいさつです。日本人として生まれたことを誇りに思い、伝統や文化、その他色々なことを次世代に伝えていき、人と人との繋がりというものも大切にしていかなくてはいけないですね。